40代女性の私でも再就職できた就活体験談
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仕事・キャリア
43歳でリストラされた私が、就職活動をしてみました。
転職は35歳までとか、40代は再就職が難しいとか巷で言われていますが、本当かどうか確かめてみました。
すると約4ヶ月の就職活動で大企業の総合職に採用されました。
総合職なので残業は増えますが、年収も前の会社より100万円くらい上がります。
仕事内容はWEBデザインとDTPが主ですが、ヘルプデスクの仕事や電話応対等もあります。
応募時のスペック
応募した時点のスペックはこんな感じです。
実務経験
・WEBデザインとプログラミング 約20年
(使用言語:html、CSS、Javascript、PHP、CGI)
・DTP(IllustratorとPhotoshop) 約20年
・ヘルプデスク(パソコンやネットワークのトラブル対応やメンテナンス) 約5年
・小さな会社の経理全般 約20年
デザイン用資格
・WEBクリエイター能力認定試験上級
・Illustratorクリエイター能力認定試験1級
・Photoshopクリエイター能力認定試験1級
・色彩検定1級
中小企業の経理職で3社不採用に
求職活動を始めたばかりの時は、WEBデザイナーではなく経理職に応募していました
ちなみに、経理用資格は、日商簿記2級、給与計算実務能力検定1級、ビジネス会計検定2級、税務検定の法人税1級を持っている時点で求職活動をしました。
経理職で中小企業3社に応募した結果すべて不採用。
1社目:中規模のIT企業→書類通過で一次面接不採用
VLOOKUP関数はできますか?という質問で言葉に詰まってしまいました。
適切な回答は「前社では使っておりませんでしたが、今後必要であればすぐに習得致します」です。
ここで経理職で何が必要か分かったので、MOSのEXCELエキスパートを取得しました。
※MOS EXCELエキスパートは、VLOOKUP関数やSUMIFS関数、ピボットテーブルなど経理職でよく使うEXCELの機能を習得できます。
2社目:大規模に近い中規模の建設会社→書類選考で不採用
おそらく小さな会社の経理しか経験がなかったために不採用になったのではないかと推測します。
年齢も考慮されたのかもしれませんが真意は不明。
3社目:小規模の不動産会社→書類通過で一次面接不採用
面接の前半はよい感じでしたが、就活の状況を聞かれた際に2社不採用になったことをそのまま話してしまいました。
面接官が聞きたかったのは、過去に不採用になったことではなく、その時点で他に受けている企業はあるかということでした。
一社しか受けていない場合の回答
私は応募先企業をしっかり調査し一社ずつ受けるタイプです。
効率は悪いのですが、一社に対してしっかり理解を深めて対策ができるというメリットがあります。
巷にある転職ノウハウでは、複数企業を受けないと行動力がないと見られるという風に書かれていることがありますが、私のように慎重な性格の人もたくさんいるので問題ないと思います。
一社しか受けていない場合の適切な回答は
「一社一社丁寧に向き合い慎重に検討したいため、現在御社しか受けておりません」です。
「御社が一番私の経験とスキルを活かせそうなので、やはり御社で働きたく現在御社しか受けておりません」などもいいかもしれません。
職務経歴書も面接の成功率に影響
2社面接を受けて気付いたのが、面接官が職務経歴書を見るのに分かりにくそうな感じがあったこと。
職務経歴書を見て誤解されているような感じもありました。
そこで職務経歴書をシンプルに変更しました。
経験社数が一社かつ、受ける会社に合わせて経験業務を絞り込むのでページ数が1ページになりました。
・経験した会社の在職期間だけ表記する
思い切って担当業務ができるようになった年を省略しました。
・業務内容を箇条書きにする
応募先企業で役立ちそうな業務内容だけ記載。
すると4社目の面接では、現場担当者にも人事の方にもスムーズに伝わり、面接の進行もスムーズで答えやすかったです。
職務経歴書も面接の成功率に影響しているようです。
適職診断をしてみる
さて、3社続けて経理職を受けてみたのですが全部不採用。
自分は本当に経理職に合っているのか真剣に考えました。
考えてみれば、面接の中で2社とも入社後に自分が活躍しているイメージがつかめなかったのです。
むしろ、不安を感じました。
そこでタイミングよくハローワークのセミナーで「自分に合うお仕事発見セミナー」がありました。
※その時の体験談は、職業適性検査で見る自分に合う仕事発見セミナーの体験談に書いています。
自分に合う仕事発見セミナーは、性格と興味で自分に合う仕事を見つけるセミナーでした。
やってみた結果、
私に合うお仕事は「WEBデザイナー」「DTPオペレーター」「CGクリエイター」でした。
そう言えば前社もWEBデザイナーで入社したなあ。
割合としてもWEBデザインやイラスト作成の業務が多かったし、やっていてもほめられることが多くて楽しかったなあ。
周囲に聞いてもやはり経理よりデザイナーが向いているとのことでした。
よし!今度はWEBデザイナーで受けてみよう!と決意しました。
WEBデザインとDTP等の複数業務の求人なら、両方できる人が限られてくるので、より採用される可能性が高まります。
スカウトメールに答えてみる
さて、私の適職はWEBデザイナーやDTPオペレーターだということが分かりました。
その後、大きな規模の企業から2度に渡るスカウトメールを受信しました。
やはりあなたに興味を持ってほしいという一文があり、自動的に送っているものではないと判断。
仕事内容を見てみると:
WEBデザインの他にチラシや広告の作成もあり、WEBデザイナーとDTPの両方の経験が活かせる求人であることが分かりました。
WEBデザイナーとDTPの両方なら、両方できる人が限られてくるのでその分採用確率は上がります。
複数職種を経験してきた場合の強みです。
このように成功率が高いとみて、そのスカウトメールに返信しました。
すると面接をして頂けることになりました。
ポートフォリオの準備
面接の日程が決まってから、ポートフォリオの準備を始めました(遅い)。
ポートフォリオはどのように作れば分かりやすいか考えた結果、以下のことを表記しました。
・自己PR
・スクリーンショット
・制作期間
・使用言語と使用ソフト
・その配色を使った理由
・実績(PVや売上など)
参考にしたサイト:
Webデザイナー・コーダーの職務経歴書サンプルと書き方のポイント
私はWORDよりもIllustratorの方が得意なのでIllustratorで作りました。
前職で作ったサイトと私が運営しているサイトの合計8サイトでポートフォリオができました。
WEBデザイナーの面接対策
ポートフォリオができたら次はWEBデザイナーの面接対策です。
検索するとWEBデザイナーの面接で聞かれる質問が出てくるので答えてみました。
後は伝えたいことだけ覚え、発声練習をしました。
実際の面接
私の場合はフリーランス状態の期間もあるため、なぜフリーランスでなく会社員なのか質問されました。
実際に面接で答えた内容は、以下の通り。
「安定的に仕事があるわけではないので、経常的に仕事がある会社員で働きたいと思い、会社員を志望しております」
事実をそのまま答えました。
さらに出戻り2回経験があるので、その2回の退職期間についても説明しました。
どちらもフリーランス状態でデザイナーをしていたので、そのまま答えて通過しました。
面接前にハローワークの人にも相談していたのですが、そのまま答えてよいとのことでしたので自信を持って回答できました。
その他の質問としては、応募先企業のホームページのリニューアルはどれくらいの期間でできるか、このようなチラシ(現物を持ってこられた)はどれくらの時間でできるか等を聞かれ、具体的な期間を回答しました。
後は、職務経歴書に書いてある業務についての確認がありました。
前職でどのようにおこなっていたか説明して問題なくできるということを伝えました。
最後の質問は、副業禁止の企業だったため、「若いときに作成したサイトから自動的に入る収入があるのですが問題ありませんか?」と念のために聞きました。
作業が発生しないので大丈夫だということを丁寧に答えて下さり、面接が終わりました。
また、経理の面接の時と違い、面接を受ける前よりも入社後に自分が活躍しているイメージをハッキリ描くことができました。
そのため心から入社したいと思ったので最後に言いました。
「本日はお忙しい中、ありがとうございました。
今回の面接で業務内容を詳しく伺い、より入社意欲が高まりました」
すると人事の方が「ありがとうございます」と答えて下さいました。
役員面接に突入
その後、一次面接が通過し、役員面接がありました。
作成した課題について作り方や所要時間などの質問があり、ハキハキ答えることができました。
また、「こんなサイトを作って欲しいのですができますか?」の質問もあり、はっきりできると回答できました。
これまでの経験から「調べたらできる」という確信があったからです。
経験による自信って結構大きいですね。
その他、ポートフォリオに載せたサイトのイラストは、自分で描かれたのかと質問がありました。
「そのサイトは自分で運営しているサイトですが、自分のイラストを自分で描きました」と回答。
他には、必要なパソコンのスペックや必要なソフトなど入社後の相談のような感じの部分もあり、面接時間は40分に及びました。
ちなみに最後の質問は「今回の面接で十分に業務の内容を説明して下さいましたので現時点では質問はございません」と回答。
そして採用に至りました。
最後の質問は無理にしなくてもよい
考えてみれば最後の質問は、ハローワークで指導された質問もネットに載っている質問もまったくしませんでした。
大阪しごとフィールドの面接突破セミナー「面接の流れ編」で説明された「本当に聞きたいことがある時だけすればいい」という考え方に賛同したためです。
逆質問に時間を割くくらいなら、志望動機や自己PRに時間を割く方がよいとのこと。
私は自己PRとも言えるポートフォリオと課題作品に注力しました。
複数面接官がいる場合
今回受けた会社の面接は2回あり、1回目は人事の方と現場担当者の2人が面接官でした。
2回目は、役員の方2人と一次面接をして下さった2人の合計4人が面接官でした。
中途採用は面接会場に案内されて指定の席に座って待つパターンが多い。
面接官が入ってこられたら立ち上がります。
複数面接官がいる場合の挨拶は、面接官全員が挨拶し終わってから挨拶します。
「(自分の名前)と申します。よろしくお願い致します」と言って深くお辞儀をします。
そしてどうぞと言われてから座ります。
2次面接では、役員2人と1次面接のメンバーだったので、役員2人が挨拶し終わってから挨拶します。
しかし私は緊張しており、役員1人が挨拶し終わってから挨拶してしまいました。
なので役員2人目が挨拶し終わってからもう一度挨拶しました。
それでも問題なく通過しました。
少々のミスなら気にしないことも大切です。
40代再就職が成功した理由
さてさてこの度、40代の私でも納得がいく再就職を叶えることができました。
それも4ヶ月で叶えることができました
その理由として考えられるのは以下の通り。
業務に必要な知識とスキルを補充して業務に生かしてきた
ハッキリ言って今回の再就職で資格は直接的には役立っておりません。
しかし資格を通して知識とスキルを身につけて業務に生かし実績を重ねることができました。
その結果、業務をおこなうスピードと出来がアップして課題作品やポートフォリオなどで評価されることになりました。
もちろん業務に精通している分、面接もスムーズです。
応募する企業を吟味した
数撃ちゃ当たる方式ではなく1社について詳しく調べて対策しました。
複数並行して応募するのではなく時間をかけても納得のいく再就職をしたかったため、1社ずつ念入りに調べて対策して受けました。
転職会議なども実際に在籍している方の声や退職された方の声も聞けて参考になります。
不採用になった面接の原因を分析して対策をした
自分はダメだとか年だからとかで思考停止しないことが大切です。
不採用になるには原因があります。
不採用の原因について対策してその後に生かせばよいのです。
原因が分からない場合は、面接の最後の質問でフィードバックをもらうとよいかと思います。
転職エージェントを利用するのもアリですね。
転職サイト複数に登録
転職サイトはリクナビNEXTやマイナビNEXT、Dodaなどが有名ですが、実際に決まったのはTypeです。
※Typeはエンジニアやクリエイターの求人が多い転職サイトです。
Typeはポイント目当てで登録した転職サイトですが、そこ経由でスカウトメールがあり、その職務内容が自分にピッタリで決まりました。
転職サイトは複数登録した分、スカウトメールも増え、吟味できます。
職務経歴書も見直した
分かりやすい職務経歴書だと面接もスムーズです。
人事の方や現場の方も質問しやすいし、自分が回答しやすい流をつくることができます。
職種を1つに絞らなかった
その職種が自分に合うとは限りません。
経験職種が2つ以上ある場合は志望職種以外にも目を向けてみるか適職診断をするとよいでしょう。
役立ちそうなセミナーは積極的に受けた
ハローワークのセミナーだから質はよくないと勝手に決めつけるのは早計。
中にはその人にとって役立つ内容のセミナーもあります。
ポートフォリオや課題作品に時間をかけた
面接の練習は1日に30分以下に抑え、ポートフォリオの準備と課題作品に注力しました。
少々言葉足らずでも、その会社に合うポートフォリオと課題作品を準備できれば面接もスムーズです。
再就職に役立ったセミナー5選
40代で再就職を成功させた私ですが、転職エージェントに頼らず、自分のペースで就職活動を進めました。
実際の面接も大変参考になったのですが、ハローワークのセミナーも参考になりました。
1位 適職診断セミナー(ハローワークに来所)
適職診断で見る自分に合ったお仕事発見セミナー。
複数職種の経験がある人やどんな職種が自分に合うか分からない人は受けてみるとよいでしょう。
性格面や興味面から適職を知ることができます。
その時の体験談は、職業適性検査で見る自分に合う仕事発見セミナーの体験談をご覧下さい。
2位 模擬面接セミナー(ハローワークに来所)
とっておきの模擬面接なのですが、入退室の練習を3回繰り返し度胸とビジネスマナーがつきました。
そして面接の練習のしかたも学ぶことができました。
また、こうすればいいということだけでなく、よいところをほめてもらえるので自信がつきます。
詳しくは模擬面接の効果とメリットをご覧ください。
3位 ビジネスマナーセミナー(ハローワークに来所)
来所のビジネスマナーセミナーではお辞儀の練習もあります。
一度学べば自宅でも練習できます。
4位 面接突破セミナー(大阪しごとフィールドのアーカイブ配信)
面接の流れ編では、たくさん話すことができない人でも突破できる方法が分かりやすく説明されています。
逆質問は必ずするようにと多くの就活対策本や転職サイトで言われていますが、面接突破セミナーの面接の流れ編では、逆質問の有無で評価が変わらないことが説明されており、私も実際に面接を受けてそれを実感しました。
5位 アサーティブコミュニケーションセミナー(ZOOM)
人間関係を円滑にするコツを伝授するセミナー。
相手を責めるのではなく、事実をいうこと、自分がどう感じたから伝えることで職場の人間関係対策ができるという内容。
事例もあるので、入社後の参考になります。
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